「一旦、立ち止まり、振り返りの学習を」
「一旦、立ち止まり、振り返りの学習を」
新型コロナウイルスの影響により、オンライン学習を余儀なくされているお子さんたちが多いと思う。
最近のリモート学習はかなり進化しており、授業の下手な教師の質を、遥かに凌駕する講師の授業を、オンラインで受けられるようになっていて、オンライン学習がまださほど浸透していなかった時代に学生生活を送った筆者としては、うらやましくも思う。
しかし、一定期間、学習塾の講師をしていた筆者としては、オンライン学習に関して、少し気がかりな点も多い。
数学や英語に関しては、やはり「積み重ね」の科目なので、 受け身で授業を聞いているだけでなく、必ず、
「理解できていない箇所まで戻る」、
作業が必須になってくる。
どんなに有名な講師の授業をオンラインで聞いたところで、 授業はわかりやすいかもしれないが、それだけで、学習能力は飛躍的には伸びない。
「わかったつもり」
になるのが、実は一番、学習能力の向上を阻害する。
よって、はっきりさせると、
有名大学卒、有名塾の看板講師の授業を受けたからといって、聞いた時間に応じて、学習能力は比例しないし、
こうしたネーミングを売りにして、儲けを企んでいるところとは、距離を置いた方がいい。
大切なのは、
「わからないところまで立ち戻る姿勢」
であり、これを繰り返すこと以外に、英語や数学の力の向上はあり得ない。
四則演算の怪しい学生に、その先をいくら説明しても、物にはならないだろう。
こうして今は文章を綴っている筆者も、高校時代は現代文が非常に苦手だった。
高校生でもわかるような文体と内容であるはずなのだが、どうしても得点源にはできなかった。
そこで、教材を少し離れ、いわゆる「ベストセラー」と言われる書物に触れることにした。
ベストセラーを軽く見るのは、自分がベストセラーの著者になってからすればいいのであって、ベストセラーには、必ずそうなれたエッセンスが多分に詰まっている。
その、濃縮されたエッセンスを、少しでも自分のものにしようと、ひたすら、ベストセラーを読み漁った時期があった。
その後しばらくして、現代文の成績が上がり、結果は「吉」と出た。
コロナウイルスの影響で、在宅時間が皆、非常に長くなっている。
自宅学習においては、これを好機ととらえ、
「急がば回れ」
の姿勢で、
「立ち戻りの学習」や、「基礎の基礎の徹底」を心がけてはいかがだろうか。
四則演算が怪しければ、恥ずかしがらずにそこまで戻ればいいのであって、一見、遠回りに見えても、必ずや自分の血肉となってくれる。
NoriHaru